亡国のプリンセーサ
ソニア姫
破壊と再生は世の理、どんなに栄えようと国も人もいつかは滅びるもの、アトランティス大陸にあった百を超える種族、王国の中でも比類なき強さを誇っていた赤闘族でさえ滅び去ったのだ。

それは身内の裏切りによるあっけない終焉であった、王とその側近たちは謀略によって討ち取られ軍団は敗走、女子供たちは敵に捕まりそのほとんどが殺され残った者も奴隷として売られた、ソニアもその中の一人であった。
赤闘族の姫君とその護衛たち
「王の子として生まれた」ただそれだけで誉めそやされながら何不自由なく育ったソニア姫、世の中のことをほとんど何も知らぬままに鎖に繋がれ奴隷とされた彼女を待っていたものは、家畜にも劣る非道な扱いと見も知らぬ男たちによる果てなき陵辱地獄であった。
幼い頃のソニア
一族を統べる王だった自分の父、その一人娘で赤闘族の「姫」であったレッドソニア、弱肉強食が世の理とはいえ滅亡寸前のパノルムスの国とその姫君であるアルティミスに過去の己の姿を重ねてしまっていた。
成長したソニア
美しい天上から薄汚れた泥沼の底への転落、悲惨な過去を持つソニアにとって自分と同じ立場…似通った境遇のアルティミスの純真さとその無邪気な笑顔は一層強く、光輝いて見えたのかも知れない。

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